幽霊の玩具箱

没ネタやら裏話やら色々と書き綴る「玩具箱」。「廃棄場」などでは決してありません…よ?

FGOエイプリルフールクエスト2023の後書き

最後にブログを書いたのがFGOエイプリルフールクエスト2022の後書きであることに気づいて一年ぶりにブログ書くのかぁ…と感傷に浸った蒼い幽霊です。

今回は今年もやってしまったFGO二次創作動画、エイプリルフールクエスト2023の後書きとなります。まだ見てない方は↓のURLから動画をチェックだ! やっぱり全部の動画を見るのに約一時間半くらいかかる。

【FGO二次創作】エイプリルフールイベント2023 第一節「もう一度、夢の続きを」 - YouTube

 

さて、去年一昨年とやったエイプリルフールクエスト。今回は割と早い段階からやることは決まっていたのですが、話の内容がおおまかに決まったのはナウイ・ミクトラン後編が配信された頃でした。

これを作る為だけにミクトランをわずか二日で駆け抜けて、まさかのオーディール・コール開始にどうしようかと少しだけ悩んだのを覚えています。

このお話をやると決めた段階で、せっかくだから過去二回のエイプリルフールクエストと合わせて三部作、これで終わりとするための完結編にしようというのは決めていました。また、今回は前回前々回と黒幕だった邪神に焦点を当てようというのも。

しかし話の内容については大分迷走していました。最初は一部と二部の時間軸を交互に進めていくという案もありましたし、セイバーの両儀式アーキタイプ・アース、さらには直死の魔眼を持つ彼なども出してオールスターズみたいな案もありました。

ですがどうにもこうにもまとまらずどうしようかと思っていた頃にミクトランが配信され、最後の展開を見て「マジでどうしよう…」となって考えていたところ、「じゃあ藤丸立香の心が折れたことにすればいいんじゃね?」と考えてしまいました。

ここまで戦って、一度死んだにもかかわらずまだ終わらない戦いについに絶望し、夢の世界に逃避したというのであれば成立するかと思ったのです。

だけど実際のところ、そんなものじゃ藤丸立香の心は折れないだろというのが今までのストーリーから僕は考えていました。じゃあ無理じゃんと考えたところに、去年のエイプリルフールクエストの事を思い出したのです。

親友と出会った彼女は、無意識に望郷の念を膨らませていた。いよいよ終わると思ったが、その想いは未だ叶わず―――この絶望であればいける。そこから今回の話の内容が決まっていきました。

夢の世界でないと邪神は干渉できないので、自らが無意識に生み出した絶望が生み出した夢に藤丸立香が囚われたという設定で、今回のお話が作られたのです。

邪神によってゲーム化はされましたが、構図は「藤丸立香の中にある希望VS絶望」といった感じになりましたね。

また邪神がメインキャラになる都合上、いい加減立ち絵を描かないといけないなぁともなりました。本来ならカナちゃんと同じようにヤスベー君に頼んだ方が良かったのですが、恐らくそれだと邪神とカナちゃんの身体が同じものだとすぐバレる、描いてもらうにも伝えるのが難しい表情がある、あと単純にヤスベー君が忙しそうだったという理由で今回は自分で描きました。まぁ一番の理由が最後のものですね。三月前半とか全然連絡つきませんでしたもの。しかし見比べてみると僕の絵の下手さがはっきり伝わってきますね。

そして続きものである以上、どうして邪神がカナちゃんの身体を使っているのか、その理由も必要でした。これもまたどうしようかと悩んでいた際、このままでは二部七章の情報と2022の最終節で設定的な矛盾が出ることに気づきました。この矛盾を解決するために邪神がカナちゃんの存在そのものを借りることになったのです。

こうしてだいたいのあらすじが出来上がったのですが、本当に必要なのは第一節、第五節から第七節だけ。二、三、四についてはどうするかで悩みましたが、ここで邪神が介入する理由が「一個人としてカルデアでの生活を夢でもいいから楽しみたかったから」であれば、割とどんな与太話であろうと成立するのではと思ってあのような形になりました。それに邪神が気付いたのは七節の最後、カナちゃんに聞かれてですが、そこは何か伝わりにくいシーンになったと思うので、これは反省ですね。

ただ第四節のネコアルクに関してはなんというか…なんだろうな…なんで出てきたんだろうな…って感じでした。けどアイツここが夢の中だってわかっててあんな頓珍漢なことしてるんだからすげぇや。

実は最後にグランドクラス・フォーリナーの記憶再現体や時空を越える紳士が出てくる案もあったのですが、終わりは落ち着いたものにしたいと思ってやめました。ネタバレのことを考えると、これでよかったのだと自分では思います。

しかし2021の時も2022の時も続編なんて考えてなかったのに、よくもまあ後付けのこじつけだけでここまでやれたなぁと思いました。まぁ、たった一夜の夢、冷めれば消える幻だからと思ってやっていた部分もありましたが。

そしてこの話を見た後に聞いてほしいのが、コナンの映画「ハロウィンの花嫁」の主題歌である「クロノスタシス」。この曲の歌詞をエッセンスに今回の話を書いたので、是非一緒に聞いていただければと思います。

というわけで簡単にではありますが、色々語らせてもらいました。前回に引き続き、楽しんでもらえたなら幸いです。これでエイプリルフールクエストは完結なのでおそらく続編はないでしょう。あったとしても2021~2023の内容とは全く関係ない話になると思います。なので、まぁ…今後どうなるかはわかりませんが、これからもよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

――ところで、七節の最後のシーンなのですが。

意図的に名前を隠されていた誰か。そこだけの特別仕様で文字数すらわからないようにされた誰か。

それはいったい誰なのかと思う人もいるでしょう。今までの話から考えてこの人だろう、と考察することはできるでしょうけど。

なので、答えを言ってしまうと―――実際のところ、答えなんてないのです。

もしかしたら藤丸立香かもしれないし、カナちゃんかもしれない。あるいはこれを見たあなたなのかもしれないし、もしかすれば僕自身なのかもしれない。

そんな誰にでも起こり得る、ありふれた日常のワンシーンなのです。

それにほら、邪神も言っていたでしょう?

「要するに、可能性は無限大なのさ。いつ、誰が、どんなものを見たっていい。それが夢ってものだろう?」ってね。